トラックドライバーの仕事とは?仕事内容や年収を紹介
トラックを運転し荷物の運搬をするトラックドライバーの仕事には、長時間の運転や重量物の取り扱いなどから、仕事内容がきつい印象があるでしょう。
この記事ではトラックドライバーの仕事内容は実際にきついのか、具体的な仕事内容からやりがい、気になる年収、必要な資格まで、トラックドライバーの仕事について紹介します。
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トラックドライバーの仕事の内容とは?
ひと言にトラックドライバーと言っても、運転する車種や業務形態によってさまざまな種類があります。
どのような種類のトラックドライバーの仕事があるのかみていきましょう。
◆大型トラックドライバー
指定の荷物を運搬する依頼を受け、指定の荷卸し場所まで配送する仕事です。
長距離の運搬が多く運転する時間も長くなるため、路肩に止めてトラックの中で仮眠をとることもあります。
体力と大型トラックの運転経験が必要ですが、長時間ひとりで運転する事から、人間関係のわずらわしさがなく、複数人よりはひとりで仕事をする方が合っている人にとっては、ストレスの少ない仕事と感じることでしょう。
大型トラックドライバーの働き方は、運送会社の正社員や契約社員として働く場合と、運送会社の下請けとして委託で働く場合の2種類です。
運送会社の社員の場合、会社所有の車を使用する場合が多く、固定の月給に加えて取引先の件数などに応じた出来高報酬がもらえる場合があります。
委託の場合は基本的に出来高による歩合制で報酬が決まり、扱った件数に応じて契約している運送会社から報酬が支払われる仕組みですが、車は持ち込みであることが多く、車のメンテナンス費用は自己負担のケースが多いようです。
◆中型トラックドライバー
主要都市にある集配所や荷卸し場所まで荷物を運搬するのが、主な仕事です。
大型トラックドライバーと比較して、基本的には日帰りできる距離での仕事が多い傾向があり、フォークリフト免許を取得している場合、荷物の積み下ろしも行う場合があります。
中型トラックドライバーの働き方は、希望の労働条件を選んで派遣社員として働く場合や運送会社と専属契約を交わして自分で所有しているトラックで働く場合など、さまざまです。
所属する運送会社や取引先の営業時間によって勤務時間も異なるため、多様なニーズがある職種と言えるでしょう。
◆小型トラックドライバー
小型トラックドライバーは国内大手の運送会社が必ずといっていいほど参入している、人気の職種で、大型トラックや中型トラックで主要な都市から配送された荷物を、各エリアへの集配所へ分配するのが小型トラックの主な仕事となります。
普通自動車の運転経験しかない未経験者が大きなトラックを操るには、ある程度時間と慣れが必要です。
そのため、小型トラックドライバーを始めたばかりのときでは、先輩ドライバーの補佐として仕事内容やルートを覚えてから単独での仕事に移行する流れが多い傾向にあります。
◆軽貨物配送ドライバー
軽貨物配送ドライバーの仕事は、配送依頼に応じて小包や封筒などの指定の場所へ軽めの荷物を届けたり、依頼に応じて荷物を引き取りに行ったりすることです。
運搬する営業エリアや、宅配で扱える荷物の大きさは外形三辺合計(荷物の幅、長さ、深さの合計)が180cm以内で重量が30kgと決まっていることから、女性や高齢者ドライバーも従事しているのが特徴と言えます。
基本的に朝9時頃から夕方の6時頃までが勤務時間で、日中に決められた荷物を配りきるのが最低限のノルマになることがほとんどです。
勤務時間内にすべての荷物を運べない場合は残業になることが多く、休日は月に平均6日程度を交代で取得します。
◆宅配ドライバー
宅配ドライバーは所属している運送会社や集配所から、依頼に応じて会社のオフィスや個人宅などの指定の場所に比較的軽い小包や封筒などの荷物を届ける仕事です。
客先から集荷希望があれば、オフィスや個人宅に荷物を引き取りに行くこともあります。
宅配需要の拡大から配送サービスの幅が大きく広がり、コンビニへのルート配送や大手デパートやスーパーのネットショッピングに対応し、生鮮食品の即日配送サービスを行うなど、所属する会社によって取り扱う荷物の多様化が進んでいる業種です。
◆トレーラードライバー
トレーラーとは牽引貨物自動車のことで、運転席部分(トラクター)と荷台(トレーラー)が分離できる構造の自動車です。
車の形状が、コンテナ、タンクローリー、キャリアカー、ダンプトレーラーなどさまざまあることから、トレーラードライバーは重く、かつ大量の荷物を積んで、長距離を移動することが多い職種といえます。
正社員として運送会社に所属している専属ドライバーと、必要に応じてその都度仕事の依頼を受ける契約ドライバーにわかれ、ETCの導入に伴い深夜の高速料金が安くなることから、経費削減のため夜中に走る場合が多いです。
走行距離が長い場合が多いため、休憩や睡眠時間も適正に取れるタイムスケジュールと、勤務ローテーションが採用されています。
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トラックドライバーの仕事のやりがいとは?
ここからはトラックドライバーの仕事のやりがいや大変なポイント、どのような人がトラックドライバーに向いているかを紹介します。
◆慢性的に人手不足の業界を狙う
事務所や店舗など1か所にとどまる一般的な仕事と違い、トラックドライバーは荷物を届けるため、さまざまな場所へ移動します。
普段あまり出向くことのない地域を走る楽しみがあり、交通事情に詳しくなることで運転技術が向上していくでしょう。
トラックドライバーの仕事は貿易取引から引っ越し、商品の宅配に至るまで、国内外を問わず人々の生活を支えています。
物流を支える一端を担っていることを意識すると、トラックドライバーの仕事にやりがいを感じるでしょう。
通販需要の拡大からトラックドライバーの需要は高く、自身のスキル次第では高収入やステップアップを目指せる環境が整っています。
残業や過重労働も法令によって改善されてきており、特に大型やトレーラー免許が必要なドライバー職は経済的に安定している職種といえるでしょう。
◆トラックドライバーのつらいことや大変なこと
小型トラックでの配送や引っ越しなど、仕事内容に積み降ろし作業が含まれている場合は、肉体的なつらさがあります。
貨物を運ぶトラック運転手は、早朝から仕事が始まることが多く、例えば依頼した荷主や荷受先が朝9時から作業を開始する場合、その時間までに目的地へ到着している必要があるため、深夜や早朝に出発することもあるのです。
またトラックドライバーは基本的に単独で勤務する時間が長く、ひとりでいるのが苦痛な人にはつらい仕事かもしれません。
◆自分の希望に合った求人情報を入手する
トラックドライバーは、客先から預かった大切な荷物を指定された時間内に届ける仕事です。
そのため、仕事に対して強い責任感を持つことが大切であり、黙々と単独で働くことが好きな人やひとりの時間が苦ではない人はトラックドライバーに向いているといえます。
何より、トラックドライバーは車を運転する仕事であるため、何よりも運転が好きであることが重要で、車の運転が好きな人にとってはトラックドライバーは最適な仕事なのです。
トラックドライバーの年収は?
トラックドライバーの平均年収はいくらぐらいなのでしょうか。
ここからは、年代別や他業種とのドライバーと比較しながら紹介します。
厚生労働省が令和2年度に行った「賃金構造基本統計調査」の結果によると、男女別で見たトラックドライバーの平均年収は以下の通りです。
◆男女別:トラックドライバーの平均年収
トラックドライバーは女性の方が平均年収が低い結果となりました。
運送業界の管理職に男性が多いことや、女性トラックドライバーの継続年数が低いことが原因と考えられます。
・大型トラックドライバー:男性約460万円、女性約370万円 ・中型、小型トラックドライバー:男性約420万円、女性約350万円 |
参考 令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
◆年代別:トラックドライバーの平均年収
年代 | 大型 | 中型、小型 |
25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 |
約410万円 約440万円 約450万円 約480万円 約480万円 約470万円 約460万円 約390万円 |
約390万円 約410万円 約450万円 約440万円 約450万円 約430万円 約410万円 約350万円 |
大型の方が年収が高い傾向にあり、中型と小型トラックドライバーの平均年収は年代ごとの差異が小さい結果となりました。
60代からの年収低下は、定年による雇用形態の変化によるものと考えられます。
参考:
令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
◆バス、タクシーのドライバーと年収を比較
介護や保育業界で採用されやすくなる資格には以下のものがあります。
トラックドライバーと同じ車の運転手であるバスやタクシーの運転手とは年収にどのような違いがあるのでしょうか。
厚生労働省が行った調査「賃金構造基本統計調査」によると、以下のような結果となりました。
・トラックドライバー:約450万円 ・バスドライバー:約460万円 ・タクシードライバー:約330万円 |
トラックドライバーはタクシードライバーよりも年収は高いものの、バスドライバーよりもやや年収が低いことが分かります。
年収が高いからバスドライバーの方がいいわけではなく、トラックは荷物を運ぶのに対してバスは人を運ぶ仕事であるため、接客スキルが求められる分大変な仕事といえるでしょう。
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トラックドライバーの仕事に必要な資格は?
普通自動車運転免許だけでは、中型や大型のトラックを運転することはできません。
トラックドライバーの仕事に必要な資格は何か、一緒に取得したい資格と合わせて紹介します。
◆普通自動車運転免許
車を運転するためには絶対に必要な資格で、取得すると車両総重量が5トン未満の車を運転できます。
現在のトラックはマニュアル車が主流であることから、オートマチック限定免許ではトラックが運転できない場合があるため、注意が必要です。
◆中型自動車運転免許
通称「4トン車」に乗るためには必要不可欠な資格で、取得すると中型トラックの運転ができます。
4トン車の需要は非常に大きく、持っていると運送会社に非常に喜ばれるため、トラックドライバーを目指すなら、小型ではなく4トン車から目指すのも良いでしょう。
◆大型自動車運転免許
積載量や車両総重量の縛りがない免許で、取得すると大型トラックの運転ができます。
取得条件に「大型特殊免許を持っている期間が3年以上」とあるため、すぐに取得できません。
しかし運送会社が最も欲しがる資格で、他の運送会社でも通用する資格であるためつぶしがきくことから、トラックドライバーとしてステップアップを目指す際には取得しておきたい資格です。
◆けん引免許
キャンピングトレーラーや小型ボートをけん引するのに必要な資格ですが、運送業界においては大型トレーラーの運転という部分で重要になる資格になります。
けん引免許を活用するには技術が必要になり、大型トラックで技術を磨いた後にトレーラーの運転手としてステップアップする目的で取得を目指すケースが多いです。
◆フォークリフト運転技能者
トラックの荷下ろしの際にはパレットを使用してフォークリフトで荷下ろしをすることがあり、自分で荷下ろしする場合に便利な資格です。
フォークリフト運転技能者の試験はあまり難しくないうえ、倉庫業など資格を生かせる場面が多くさまざまな場面での活躍が期待できます。
トラックドライバーを目指す際には、あわせてフォークリフト運転技能者の免許も取得しておくとよいでしょう。
◆運行管理者
運行管理者はトラックドライバーには直接関係ない資格ですが、トラックドライバーとしてステップアップしていくのに必要な資格です。
取得するには、5年以上ドライバーとしての実務経験があることと、その間に基礎講習や一般講習を5回以上受けている必要はあります。
運行管理者を取得しておくと内勤になれる可能性が高くなるため、長く運送業界に携わることができるでしょう。
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まとめ
トラックドライバーは、長時間の運転や荷下ろし作業から体力的に負荷が高い仕事です。
しかし高収入を目指すことができ、宅配需要の拡大から将来性がある仕事のため、運転が好きな人なら目指して損はない仕事と言えるでしょう。
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