転職の目的をはっきりさせることが成功のカギを握ります。

「キャリアアップの限界が見えた」これが転職の動機ですね。もともと人と接することが好きでサービス業を志望し、ブライダル業界に飛び込みました。仕事自体は面白かったです。たくさんの笑顔を見られる仕事はそうありませんからね。しかし、会社の規模が小さいため、施設は数カ所のみ。かつ年功序列の体質が色濃く残る会社であったため、一向にキャリアアップの兆しが見えませんでした。40代に差し掛かり、マネジメントについてもっと勉強したいと思ったのが転職を決めた理由です。

転職の条件は前職と同じサービス業で、店長候補として迎え入れてくれる企業に絞りました。そしてスカウトが届いたのが今の職場です。新規出店を続ける成長著しい大手飲食チェーンの店長候補を募る募集。飲食業に若干の不安もありましたが、大手だからこそ福利厚生や就労環境も充実していました。マネジメントの経験を早い段階から経験できることはもちろん、安心して働ける体制が整っていることにも魅かれて私は入社を決めました。家族がいることも考慮していただき、エリア限定社員での採用にしてくださったことも嬉しい誤算です。転職活動期間は驚くほど短く、1ヵ月程度で決まりました。スピーディに選考が進んだのも良かったですね。

転職活動は、転職するに至った明確な理由づけをすることが大切であると考えています。私はキャリアアップを果たしたいことが第一の条件でした。転職理由を明確にすることで、企業を選ぶ基準にブレが生じることも少なくなり、選考もスムーズに進むと思います。私自身、漫然としたまま転職活動を行っていたら未だに決まっていなかった可能性も十分に考えられます。40代での転職はとても勇気がいることです。慎重になることも十分わかります。だからこそ、失敗しないようにゴールを定めてから取り組むことをオススメします。

転職後、1年間ほどは上司の指導のもと業務知識・スキルの基礎を学んでいきました。そして2年目の現在、店長として売上管理をはじめ、販促の企画やパート・アルバイトの育成など、マネジメントを務めています。仕事の幅が格段と広がったため、大変ではありますが、前職では得られなかった責任とやりがいを感じることができています。一方で、前職の経験が役立っていることもあります。それは接客スキルです。ブライダル業界で磨いた接客応対は上司からも大絶賛され、ときおり新入社員の接客研修を担当することもあります。前職での経験と現職の環境により、私は新しい自分の可能性に気づくこともできました。転職は大成功だったと心の底から思います。