施工管理は本当に高収入なのか?求人データを調査してみた

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施工管理 収入格差のイメージ

各分野の工事現場を取り仕切り、さらに現場を円滑にまわすための予算や日程、人員などの調節まで担当する施工管理はまさに「工事の要」と言える存在です。

責任が大きく大変な仕事である分、高い収入を得られるイメージがありますが、実際のところ施工管理になって得られる収入はどのくらいなのでしょうか。

そこで今回は、アラフォー以上歓迎求人のみを扱う転職サイト「FROM40」が、実際に公開されている求人情報をもとに施工管理の収入について調査。

施工管理が得られる収入の金額目安や、収入を左右する要素、収入を上げるために満たすべき条件などについて順に紹介していきます。

転職を機に施工管理へのチャレンジを考えている、または施工管理としてより良い条件の職場へ移りたいと考えているなら、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

目次

施工管理の平均年収、求人データを調査

施工管理の年収 調査

まずは、施工管理求人を扱う「施工管理求人.com」「NEWS株式会社」が公表する情報を参考に、施工管理が得られる収入額の目安を探っていきましょう。

◆施工管理の平均年収
NEWS株式会社発表の「施工管理技士の平均年収はいくら?「稼ぐ」施工管理技士はどれくらい稼いでいる?」によると、施工管理の年収目安は以下の通りです。

正社員の場合 ・年収にしておよそ483万円
派遣社員の場合 ・時給にしておよそ1,798円
・年収にしておよそ373.9万円
※年収目安は、1年間を52週として計算
アルバイト、パートの場合 ・時給にしておよそ1,003円
※年収目安は、1年間を52週として計算

※上記は、2020年1月時点での求人データ統計です。
参考:「施工管理技士の平均年収はいくら?「稼ぐ」施工管理技士はどれくらい稼いでいる? | NEWS株式会社」

さらに同サイトによると、求人情報に記載された年収で最も多かったのは「474~541万円」

また施工管理求人.comの「施工管理の年収の実情、本当に稼げる仕事なのか」においても、「400~600万円が施工管理求人の年収ボリュームゾーン」としています。

《年収目安400~600万円の施工管理は「稼げる」と言えるか?》
国税庁発表の「平成30年分 民間給与実態統計調査結果」によると、各条件下での平均年収は以下の通りです。

全体の平均年収 440万7,000円
正規雇用者の平均年収 503万5,000円
建設業に限った場合の平均年収 500万1,500円


この数値を先述の正社員施工管理の平均年収・483万円と比較すると、以下の傾向が見えてきます。

・施工管理の平均年収は、業界や雇用形態を問わない平均年収と比べやや高い
・施工管理の平均年収は、建設業界全体の平均年収よりほぼ低いが、おおむね平均的
・正社員として働くなら、施工管理の平均年収は他の業界と比べてもおおむね平均的


一方で、NEWS株式会社の「施工管理技士の平均年収はいくら?「稼ぐ」施工管理技士はどれくらい稼いでいる?」の記事内では、求人全体の給与幅についても触れています。

同サイトによると、求人に掲載されている年収の幅は338~880万円です。

このため「施工管理は稼げるか?」という問いへの答えは、平均年収的には「そうでもない」が、勤務先の条件や本人の能力によっては「稼げる」と結論付けられます。

◆地域ごとでも違う施工管理の平均年収
施工管理の平均年収を左右する要素はいくつかあり、まず挙げられるのが地域差です。

北海道・東北から九州・沖縄まで、全国の施工管理求人の平均年収をまとめると、以下のようになります。

北海道・東北 458万円
甲信越・北陸 449万円
関東 497万円
東海 481万円
関西 491万円
中国 462万円
四国 458万円
九州・沖縄 450万円


最も高いのは東京都で、先述の施工管理・平均年収483万円を上回る527万円、神奈川県も549万円となっています。

一方で最も低いのは秋田県の394万円で、東京都と比較すると133万円、全体平均と比較しても89万円低くなっていますね。

居住・就業し、求人情報を探す地域によっても施工管理の平均年収は違ってくるものと覚えておきましょう。

業種や現場ごとで施工管理の年収が違う

施工管理の収入 違い

ここからは地域差以外に、施工管理の年収を左右する要素を学んでいきましょう。

具体的には業種や工事の内容、本人の年齢や役職・経験・資格の有無や程度による手当などが挙げられます。

まずは、業種や携わる工事内容による平均年収の違いについて、紹介していきます。

◆施工管理、業種別の平均年収
建設・設備求人データベース「施工管理1435人の年収を独自調査!業態別や年代別に平均年収を紹介」では、同じ施工管理職でも業種により収入にバラつきが出ると指摘しています。

同サイトの調査によると、最も施工管理職の年収が高い業種は「プラント・エネルギー」、次いで「ゼネコン」「ディベロッパー」です。

プラント・エネルギー 725万円
ゼネコン 664万円
ディベロッパー 660万円
コンサル(PM・CM) 647万円
サブコン(設備・電気) 638万円
ハウスメーカー・工務店 635万円
建設コンサルタント 625万円
不動産管理会社 590万円
専門工事会社(建設・土木) 575万円

参考:「施工管理1435人の年収を独自調査!業態別や年代別に平均年収を紹介」

上記は、いずれも正社員施工管理の平均年収である483万円を上回ってはいます。

しかし、最も平均年収が高い「プラント・エネルギー」と、最も平均年収が低い専門工事会社では150万円もの差があることがわかりますね。

さらに、平均年収上位の「プラント・エネルギー」「ゼネコン」「ディベロッパー」の特徴は、比較的大きな規模の企業が手掛ける業種だと言うことです。

対して平均年収が低い専門工事会社などは中小規模、または個人事業主に近い業態であると言えます。

施工管理として稼げるかどうかは勤務先の業種、また企業規模によっても大きく左右されるのです。

◆工事現場によっても違う施工管理の年収
業種以外にも、携わる工事現場の種類によっても施工管理の平均年収は変化します。

以下に、工事現場の種類ごとの平均年収の違いを比べてみましょう。

外壁工事 455万円
原子力 475万円
解体工事 478万円
アパート 502万円
パイプライン 650万円

参考:「施工管理技士の平均年収はいくら?「稼ぐ」施工管理技士はどれくらい稼いでいる? | NEWS株式会社」

上記5つのうち、上から3番目まで工事現場の年収はすべて正社員施工管理の平均年収483万円を下回っています。

対して、石油やガスなどの資源の通り道である「パイプライン」工事を担当する施工管理の平均年収は、650万円と平均を上回りました。

以上の事実から、やはり大規模な業種・工事に携われる施工管理が、そして大規模工事を受注できる企業に勤める施工管理の方がより高収入が見込めると考えられます。

年齢や役職でどの程度の年収の差があるか

施工管理の収入 上げるには

施工管理の年収は、勤務先や工事の規模、業種以外に働く本人の状況・条件によっても変わってきます。

ここからは年齢と役職により、どの程度施工管理の年収が変動するのか見ていきましょう。

◆年齢ごとの平均収入、施工管理は高収入か?
年代別に施工管理の平均年収を比較すると、以下のようになります。

《年代別、施工管理の平均年収》

20代 473万円
30代 584万円
40代 650万円
50代 685万円
60代 653万円

参考:「施工管理1435人の年収を独自調査!業態別や年代別に平均年収を紹介」

就職したばかりの20代の頃が最も低く、平均年収を下回る473万円となっています。

対して、最も収入が高くなるのが50代で平均年収は685万円です。

また、最も年収の伸び幅が大きくなるのは20代から30代にかけての間で、携われる仕事の幅が広がっていく時期に昇給の機会があるのだと推測できます。

ここから、年齢とともに経験を培うほど、施工管理の年収が上がっていく傾向が見えますね。

ちなみに、職種を問わず集計した20~40代までの年代別平均年収は、以下の通りです。

《年代別、全産業の平均年収額》

20代 348.6万円
30代 470.6万円
40代 560.7万円
50代 593.7万円
60代 383.8万円

参考:「施工管理技士の平均年収を年齢や資格で比較、資格の難易度と年収の関係は? | 施工管理技士の転職に特化【施工管理求人ナビ】」

全産業の平均年収と比べても、施工管理の平均年収はすべての年代において高いです。

特に定年退職を迎え、雇用形態が正社員から嘱託・契約などに切り替わる60代以降には、金額差が顕著に表れています。

経験とコネクション豊富な施工管理を、どの企業も喉から手が出るほど欲しています。

60代になっても平均年収が下落しにくいのは、手に職をつけられる施工管理という仕事の長所のひとつかもしれません。

◆役職によっても年収は大きく変わる
続いて、役職別に施工管理の平均年収を比べてみましょう。

《役職別、施工管理の平均年収》

役職ナシ 558万円
主任 617万円
係長 688万円
課長 723万円
次長 761万円
部長 757万円
本部長・事業部長 754万円

参考:「施工管理1435人の年収を独自調査!業態別や年代別に平均年収を紹介」

昇進による伸び率が高いのは、一般社員から主任、主任から係長になるときの60~70万円。

課長以上の役職になると平均年収が700万円を超えてきますが、伸び率は悪くなります。
最も年収が高くなる次長の761万円と一般社員を比べると、その差は1.36倍にも及びます。

一般的には昇進の度、役職の位が上がる度に平均年収も増えていくイメージがありますが、施工管理の場合は現場所長にあたる次長・部長あたりが最も高くなるようです。

施工管理の年収は年齢とともに経験を積んで人材価値を高めていくか、年齢にかかわらず昇進することによっても、上げることができると理解しておきましょう。

資格や経験で、手当などの収入が変わってくる

施工管理 資格の勉強 イメージ

前項で、施工管理は年齢とともに経験を積むことで年収を上げられる、と紹介しました。

これには単に「現場での経験則からできることが増えていく」以外に、「実務経験が必要な強資格を取得し、手当を受け取れるようになるから」という面もあるのです。

◆資格で高収入になる施工管理
施工管理として就業するのに、資格取得は必須ではありません。

ただ、1級・2級とある施工管理技士資格を保有していることで、経験不足を補い転職を有利に進める材料になり、数千~数万円の手当を受けられることがあります。

【「施工管理技士資格」とは】
日本の建設業において、各分野の工事を管理するための知識・技術・経験を有することの証明となる資格。

持っていれば、工事現場に必要な主任技術者や管理技術者になれる。

土木、建設、建築、管工事、電気工事、造園工事、建設機械の6分野あり、それぞれに2級とより難易度の高い1級がある。

ただし、受験し取得するには最終学歴に応じ1年以上の実務経験が必須。



毎月数万円の手当を受け取れるとなると、手当だけでも年間で数十万円にのぼります。
基本給・残業代とあわせて受け取れば、年収はかなり上がってくるはずです。

【合わせて読みたい】
施工管理転職を有利に進めたい!取得すべき資格の条件、難易度は?
施工管理の仕事に役立つ資格はコレ!おすすめ求人サイト5選

◆経験年数も高収入には重要
また転職時・入社時に、施工管理の実務経験があるかどうかによっても、得られる年収は大きく変わってきます。

施工管理求人.comの「【建築施工管理技士】年収相場は400~600万円!資格や経験で比較」によると、経験の有無による施工管理の給与差は以下のとおりです。

《施工管理求人に見る、実務経験の有無による給与の違い》

実務未経験者に対し、提示される給与額 ・月給にして18~25万円
・年収にして250~300万円
実務経験者に対して、提示される給与額 ・月給にして30~40万円
・年収にして400~600万円


同じ年齢・性別の人材であっても、実務経験の有無によりここまで得られる年収に差が出るのが、実力重視の施工管理の世界です。

未経験から施工管理への転職をめざすなら、過去のキャリアや自身の年齢にかかわらず、平均年収以下からのスタートになることを覚悟しましょう。

【合わせて読みたい】
施工管理職に転職!求人内容から見破る会社の実態

まとめ

施工管理として高収入を得る男性 イメージ

一般的に「高収入」「稼げる」イメージを持たれがちな施工管理ですが、職種の平均年収は483万円と、産業を問わず算出した平均年収を数十万円上回る程度です。

400~600万円がボリュームゾーンと言われていますが、600万円以上を稼ぐ施工管理になるには、相応の実務経験や資格を持っていなければなりません。

また実力重視の世界であるため、実務未経験から転職・就業する場合に受け取れる給与額は月額にして25万円以下、年収にして250~300万円と低いです。

施工管理が受け取れる年収のリアル、自身の経歴を鑑み、妥当な求人を探しましょう。

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